自然派ビュッフェレストラン エズ




安芸市
野町亜理さん

生産地:安芸市 生産物:竜馬なす・トラミちゃんトマト


ハウス内にて・野町さん

農業は以外に面白いのよ

ナス出荷量日本一の安芸市より

 三菱創始者・岩崎弥太郎の生家がある「安芸市」。高知市から東へ芸西村を抜けてすぐ、太平洋を一望できる見晴らしの良い高台に「竜馬なす」を栽培している野町さんのハウスがあります。

 野町さん以外にも、安芸市では平野部や山間地に茄子のハウスが所狭しとならんでいます。安芸市は地味肥沃な土壌を活かした生産性の高い「施設園芸の先駆けの地」として知られ、冬春茄子の生産量に関しては日本一。茄子農家はおよそ600戸とも言われます。

 茄子と言えば露地物は「夏野菜」といったイメージがありますが、野町さんが育てる「竜馬茄子」は冬春なすで、8月頃から苗を植え、9月から翌年の7月初旬まで収穫がされるとのことです。最後の収穫後は全ての苗を抜き、一ヶ月ほどかけて藁や鶏糞を用いて土造りを行ってから新たな苗を植えるそうです。今回取材で訪れたハウスは大きさ約二〇アール(二〇〇〇㎡)で、茄子の苗一本から年間おおよそ四〇〇〜五〇〇個ほどの茄子がとれるそうです。

 栽培の方法としては「エコシステム栽培」と言われる方法で、みつばちやマルハナバチ、また天敵昆虫の活用、栽培管理記録の記帳、使用済み生産資材の適正処理や土づくりを基本に、ハウス開口部への防虫ネット利用、生物資材の使用や物理的に病害虫の発生を抑える方法を複数組み合わせています。これらは野町さんだけではなく安芸市の茄子農家全体で取り組み、結果として安芸市での農薬の使用量が一年前の約半分の数値にまで抑えられる事に成功しました。

 ハウスの中では沢山のミツバチが各所で受粉活動を行っている様子を伺う事が出来ます。一生懸命働いいるミツバチを見ていると、なんだかとても愛おしく思えます。ミツバチに受粉された花は花びらの所からポロッと落ち「ガク」と「雌花」が残ります。そのガクの奥から実が成長していくのです。茄子のヘタは元々ガクであった部分、それと茄子の先端の少し窪んだ部分は雌花が有ったところなのだそうです。時間がある時は夫婦でずっと巣箱を眺めている事もあるそうです。ミツバチに「ご苦労さん」「ありがとう」など感謝の声をかけている野町さん。元々は農業とは別のお仕事をされていたそうですが、嫁いだ先が農家だったため、最初は「旦那は選びはしたが、農業は選んだ覚えはないに~!」と当時は思ったそうです。しかし今では農業が楽しくてしょうがないのだそうですよ。

 「だれか茄子作らんかえ?面白いぞね~」と野町さん。皆様も安芸市で茄子を作ってみませんか。

 今回の取材では、安芸市の農業支援センターの松木さんも応援に駆けつけてくれており、お話を聞くことができました。
 以前までは農薬で害虫退治をしていましたが、害虫も次第と抵抗力をつけていきます。そこで、強い農薬を使わず、できるだけ農薬を減らす方法として天敵の利用に取り組んでいるのだそうです。
 簡単に説明すると、天敵には効かない程の弱性の農薬を使用して、残った虫を天敵が捕食するという事です。しかしその効果は抜群で、農薬の使用量が減ったおかげでハチを使った受粉活動をさせる事ができるようになったのだそうです。
 ハチによる受粉活動が可能になると、従来の受粉に欠かせなかったホルモン剤の使用も激減(風の少ないビニールハウスでは花粉が飛ばないのでホルモン剤を使用するしかありませんでした。)。その結果、花びらが実にくっつかず、自然に落ちるようになった事で防除が難しいとされる病気も激減し、それと共に薬剤防除の量も激減しているそうです。
 ハウスにもネットを貼り、ハチや害虫の出入りを阻止したり、夜間は黄色蛍光灯で蛾の侵入を阻止しています。こうした取り組みを「エコシステム栽培」と称し安芸地区全体で行っているそうです。
 しかし新たな種類の害虫やその他の問題も日々表れ続けていて、農業支援センターでは日々の研究と農家さんとのコミュニケーションによって発見された様々な問題を早く解決できるように取り組んでいるそうです。


野町亜理さん
野町さんといえば竜馬ナスなのですが、実は野町さんが作業中に水分補給として食べるためにハウスの隅で作っているトマト「トラミちゃんのトマト」そしてさらに甘くておいしい「スーパートラミ」。このトマトがエズのお客様やスタッフの間で大人気なのです。
ちなみに「トラミちゃん」とはご想像の通り野町さんのあだ名です。